先月の末頃、北海道の山中に、躾のために置き去りにされた男児が行方不明になるという事件が起きた。
はじめは、「山菜取りに行ってはぐれた」という話だったらしいが、後で、「実は躾のために置き去りにして5分後に戻ったらいなくなっていた(しかも、2度も車から降ろしていた)が、世間体を考えたら言い出せなかった」と、父親が話したらしい。
「山菜取で…」の時に同情的だったメディアなども、「置き去り…」発言の後は、躾VS虐待の論議がされるようになって、大かたは虐待じゃないかと親を責める意見が多いような感じて、何となく議論のポイントがずれているんじゃないかと感じる。
私は置き去りという罰の方法を容認(擁護)するつもりはサラサラないし、自分が親だったらこのケースでは置き去りにはしないだろうと思う。
自分が親だったら…
は、私が子育てして20年以上も経っていて、置き去りの効果が無いと経験的に知っているからであって、子育て経験が浅かったり、自分自身が置き去り(や締め出し)の罰を受けて育ってきたら、何の疑問もなく置き去りにしてしまったかもしれない。
某教育評論家などは、『置き去り=虐待』と厳しく非難しているようだけれど、それはその評論家が教育関連の仕事をしていて、何百人(もしかしたら何千人)もの子供と付き合ってきたから導き出せる考えで、この事件の親に『置き去り=虐待』の意識があったかどうかは疑わしい。
虐待とまでは考えていなかっただろうけれど、最初に「山菜取りで…」と、嘘をついているところをみると、何らかの後ろめたさは感じていたのだろうとは思う。
もしかしたら、子供が親に叱られるとおびえるように、この事件の親も世間から非難されることに怯えていただけなのかもしれない。
残念なことに、世間は起こった結果で責めたてるだけで、その時に感じた後ろめたさが何なのか、どう対処すればよかったのか、最善の対処の基になる考えは何なのかを教えてくれることはない。
この事件の親に限らず、多くの未熟な親は『躾』と『脅し』の区別がついていないのではないだろうか。
「早く寝ないと、お化けが来るよ~」
と、いう他愛のない(?)脅しから、
「親の言うことがきけないなら、うちの子ではないから出ていけ!」
(この事件では「他人に迷惑をかけて親をこまらせるなら、山に置き去りにするぞ!」)
と、いう強迫まがいの脅しまで、
親は日常的に脅しの言葉を子供に投げかけている。
脅すことによって、問題行動が起こらなくなったり、減少したりするので、(しばしば表面的な即効性もあるため)未熟な親は、脅しを躾けのための有効なツールと勘違いしてしまう事も多いと思う。
問題行動が起こらなくなったり減ったりするなら、脅しを使ってもいいじゃないか、と思うかも知れないけれど、脅しと躾けには決定的な違いがある。
残念なことに、世間は起こった結果で責めたてるだけで、その時に感じた後ろめたさが何なのか、どう対処すればよかったのか、最善の対処の基になる考えは何なのかを教えてくれることはない。
この事件の親に限らず、多くの未熟な親は『躾』と『脅し』の区別がついていないのではないだろうか。
「早く寝ないと、お化けが来るよ~」
と、いう他愛のない(?)脅しから、
「親の言うことがきけないなら、うちの子ではないから出ていけ!」
(この事件では「他人に迷惑をかけて親をこまらせるなら、山に置き去りにするぞ!」)
と、いう強迫まがいの脅しまで、
親は日常的に脅しの言葉を子供に投げかけている。
脅すことによって、問題行動が起こらなくなったり、減少したりするので、(しばしば表面的な即効性もあるため)未熟な親は、脅しを躾けのための有効なツールと勘違いしてしまう事も多いと思う。
問題行動が起こらなくなったり減ったりするなら、脅しを使ってもいいじゃないか、と思うかも知れないけれど、脅しと躾けには決定的な違いがある。
どんな親だって完璧じゃないのだから、いつも的確なタイミングで、的確な対応ができるとは限らないし、冷静でいられなかったり判断を誤ることもあるだろうと思う。
私はこの事件で親が責められるべき点があるとしたら、最初に「山菜取りではぐれた」と嘘をついた事ではないかと思う。
(もしも、置き去りにしたという証言が本当だとしたら、)その他の点については、親が未熟なためと、たまたま不幸が重なったために起こってしまった事件で、メディアなどや赤の他人からまで批判を浴びる必要のないものだと思う。
この記事を書いている時点でも、依然として子どもの行方はわからないままだし、何の手がかりも見つかっていない。
他人の私ですら、心配だし無事で帰ってきて欲しいと思うのだから、親の気持ちはそれ以上だろうと思う。
(親がまだ他にも隠し事をしているのではないとしたら、)この事件は親が自分の未熟さを自覚するという教訓を学ぶには、あまりにも高い代償だと思う。
※ この記事に使った画像は我が家の近くの遊歩道で、事件の起こった山林とは関係ありません。
連日の捜索が続いてますが
返信削除未だ発見されず
安否が気遣われます
ヘリからの映像を見る限り
完全に森の中に
2度も車から降ろされたなんて
ヘンゼルとグレーテルの童話のようです
魔女では無い親切な人に
保護されているのであればいいのですが・・・
投稿: Lino | 2016年6月 2日 (木) 09時19分
6月3日朝の報道で北海道行方不明少年無事保護(駒ヶ岳自衛隊演習場内)置き去りにしたとしている父親の話しの地点から7~8キロ離れているらしいです。ひとりで??歩いてずっと演習場内での部屋??にいたらしい
返信削除詳細はわかりませんが。
捜索の日々が長引くと長引くほど。
ネットではマイナスの方にと書き込んで行く
全国民が話題になっていた事案ではないかと思います
投稿: 小道の子 | 2016年6月 3日 (金) 12時46分
ニュ~スでみたけど見つかったらし~よ^^捜索縮小するとか効いてたのでほんとよかったよね^^
返信削除投稿: 110 | 2016年6月 3日 (金) 17時11分
>コメントをくださったみなさん
返信削除訪問&コメント&無事発見の報告ありがとうございます。
>Linoさん
つぶのほうにも情報ありがとうございます。
6日も行方不明で、外気温も低かったのに、無事に見つかったのは奇跡としか思えません。
無事でよかったです。
>小道の子さん
置き去りにされた場所から、かなり遠くなのに、無事に待避所にたどりつけたのは運がよかったです。
この件で周りが子どもをヒーローに持ち上げることなく、きちんと反省して欲しいです。
親がちゃんと教育できるかなぁ…
>110さん
見つかって本当に良かったです~
下世話な話なのだけれど、捜索費用って親に請求が行くとしたら、これからこの家族大変だよね。
投稿: yuuki | 2016年6月 4日 (土) 03時03分