元旦、2日と連続で雪だった今年のスタート、1月3日にやっと晴れました。
(←我が家の庭の木
あまりにも寒くてシャッター押しただけ。考えて撮っていられなかった)
晴れたけれども、気温は-14℃。
屋外は冷凍庫の世界です。
今日の「怪しい日本語」は、怪しいと言うより、英語と日本語の考え方の違いなのだけれど…
英語が母国語の外国人で、日本語を勉強している人が話すのを聞いている時、不自然だなぁ…と思うのが名詞の表し方。
「犬たち」
とか
「ひとつのリンゴ」
とか、ひどい場合は
「さん(3)車たち」(←話してる本人は"three cars"のつもり)
とか、
複数と単数をきっちり表現する人が多い。
英語は、可算名詞と不可算名詞があって(両方と言う場合もあるが状況によって使い分けている)、単数か複数かで使われる動詞が決まってくるので、可算名詞は単数か複数かを明確にしなければならないし、不可算名詞は単数形の動詞を取る。
主語+動詞が最もシンプルな文の構成要素である英語が母国語の人にとっては、単数か複数か数えられないかは結構重要なポイントで、彼らは意識せずに自動的に単複を判断して話している。
それに対して、日本語は主語の単複で動詞が変化することがないので、ものの数については無頓着。
沢山あっても1つしかなくても、「リンゴがある」で表現できてしまう。
わざわざ数を入れる場合は、計算問題などで数を明確にする必要がある時くらい。
私は英語を勉強しているアメリカ人に、
「日本語の名詞は、ほとんど全部が『水』や『パン』などと同じ不可算名詞だと思って間違いない。」
と、説明しています。
その証拠に、日本語では数を表す時に「杯」「枚」「本」などの数詞を使う。
英語の"a cup of (○cups of)..."や"a slice of (○slices of)..."の使い方と似ている。
そして、日本語では名詞の後に複数形を現す「たち」「ら」をつけることはない。
「4個のリンゴ」であって、「4個のリンゴたち」とわ言わないのが普通。(文法的にはOKだけれど、不自然な日本語になってしまう。)
英語が母国語の人が日本語を学ぶ時は、「名詞は全て不可算名詞」と考えれば済むけれど、逆に日本人が英語を学ぶ時は、ネイティブスピーカーが自動的にやっている可算名詞と不可算名詞の使い分けを、いちいち頭で考えてやらなければならないので面倒。
大人になってから英語を勉強し始めた日本人が、もっとも間違いやすいのは単数複数に関係する表現(冠詞がなかったり複数形になっていなかったり、不可算名詞にSをつけていたり)。
もともと概念としてないものを、学んで習得していくのは難しい…
余談:
英語が母国語でない人向けの英文法の本には「可算名詞(countable noun)」「不可算名詞(uncountable noun)」と言う表現が出てくるのですが、英語が母国語のアメリカ人に「可算」とか「不可算」とか言っても、通じないことが多いです。
彼らは可算か不可算かの判断は自動的にやっているので、学校の文法の時間にもそのような言葉は出てこないからです。
(例えば、日本人が動詞の過去形を作る時に、「来る」は「来た」だけれど、「行く」は「行った」になって、音が詰まるのはどうしてかを考えないのと同じ。
日本語を勉強しているアメリカ人は、過去形にすると「つまる動詞」と「つまらない動詞」をルールーにしたがって分けて覚える作業をしている。
アメリカ人に「『行く』は『つまる動詞』だから…」と説明されても、ほとんどの日本人には意味不明。)
なので、私は可算か不可算かをアメリカ人に説明する時には、「リンゴ」は「可算名詞」で、「水」は「不可算名詞」などと、例を挙げて説明することが多いです。
3個のリンゴたち(*^m^)
返信削除手足が生えておしゃべりしてる
アニメチックなリンゴが思い浮かびました
言葉って難しいですね・・・
投稿: Lino | 2014年1月 7日 (火) 08時53分
>Linoさん
削除コメントありがとうございます。
「たち」ってつくと、なんとなく生きて動くもののような感じがしますよね。
日本語ってむつかしいですよね。
投稿: yuuki | 2014年1月 9日 (木) 07時55分
遅ればせながら明けましておめでとうございます
返信削除何気なく使っている言葉を外国人にわかってもらうということはいかに難しいかわかりますね
日本語がしゃべれるだけでは教えられませんね。逆の場合もそうでしょうが・・・
今年も楽しみにしております<(_ _)>
投稿: かずよちゃん | 2014年1月 7日 (火) 11時57分
>かずよちゃんさん
削除こちらこそ、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
母国語を外国人に教えるのって、意外と難しいです。
特に日本語とヨーロッパの言語って似たところが全然ないので、最初に通訳した人ってすごいなぁ~と、思います。
投稿: yuuki | 2014年1月 9日 (木) 07時55分
こんばんは!
返信削除言葉を説明するって難しいですね。
母国語ってほとんど考えずに使用している気がします。
なので、「どうしてそうなるか?」を聞かれたらすぐには答えられない…
「りんご達」と言われたら、「若者だなぁ…」と感じてしまいました。
切ない…
投稿: ミナゾウ | 2014年1月 7日 (火) 21時09分
>ミナゾウさん
削除コメントありがとうございます。
言葉って理屈じゃないんですよね。
文法ってあるけれど、言葉が先にあってルールを後で当てはめるから、例外続出ですものね。
投稿: yuuki | 2014年1月 9日 (木) 07時55分
寒中お見舞い申し上げます。
返信削除今年も宜しくお願いしま~す
単に複数になると『S』が付く訳ではありませんもんね。
ワイフ・ナイフはfがvになるとか(笑)
それに時間の経過は日本語はあいまいですが、
英語はキッチリですよね!
過去分詞や過去完了、チビに説明する時
ひと苦労ですよ。
これは慣れしかないんでしょうね~
投稿: 瀬津喩 | 2014年1月 8日 (水) 09時49分
>瀬津喩さん
削除訪問&コメントありがとうございます。
英語は時制にうるさいですね。
出来事が起こった時だけではなくて、話し手がどの時点から見て話しているかで時制変わってくるので、ややこしいです。
投稿: yuuki | 2014年1月 9日 (木) 07時55分
なるほど~日本人にとって英語が難しいのは
返信削除そういう点もかなりありますよね
なぜ英語圏では物の数にこだわるのか・・・
なぜ日本では数に無頓着なのか・・・謎です
私は短大の時にドイツ語が必修だったのですが
ドイツ語には(フランス語やイタリア語も)男性名詞や女性名詞、
さらには中性名詞までありました。
なぜ物に性別があるのか・・・
・・・・・・もっともっと謎です(-"-)
投稿: tomo* | 2014年1月 8日 (水) 11時03分
>tomo*さん
削除コメントありがとうございます。
ヨーロッパ系の言語の中では英語が一番シンプルなんですよね。
動詞の格変化もないし、女性名詞も男性名詞も中性名詞の区別もしなくていい。
世界で共通語として使われる理由がわかる気がします。
投稿: yuuki | 2014年1月 9日 (木) 07時55分
あまり関係ないのですが…「たち」繋がりという事で。
返信削除私は以前から「子供たち」という言葉に違和感を覚えます。
基本は「子」で、複数系が「子供」だと脳の辞書にインプットされているからです。
「子供たち」と聞くと「頭痛が痛い」と同じように余計な表現に感じてしまう(泣)。
投稿: 梓 | 2014年1月10日 (金) 02時22分
〉梓さん
削除コメントありがとうございます。
子供もそうだけれど、よく考えたらダブった表現って結構ありますよね。
「違和感を感じる」とか「不信感を感じる」とかよく聞きますよね。
投稿: yuuki | 2014年1月11日 (土) 05時25分