The Circleは2017年のアメリカのテクノ・スリラー映画。
デイヴ・エッガーズ(Dave Eggers)同名の小説を元にした作品。
邦題は『ザ・サークル』で2017年11月に劇場公開。
メイ・ホランド(エマ・ワトソン)はカリフォルニアで顧客の電話対応の仕事をしている。
メイの父親ヴィニー(ビル・パクストン)は多発性硬化症を患っていて、母親のボニー(グレン・ヘドリー)が介護をしている。
ある日、メイはITテクノロジーの会社ザ・サークルに勤める友人のアニー・アラートン(カレン・ギラン)から、アニーの働いてる会社で大規模求人があり、メイを面接したいと連絡を受ける。
顧客の電話対応の仕事にうんざりしていたメイはアニーの誘いに喜んで応じ、面接を受けて、カスタマー・エクスピアレンスというポジションに就職することになる。
ザ・サークルは変わった会社で、小さな社会のように宗教家から科学者や技術者まで色々な分野の社員を採用していて、寮のような住宅で寝起きしていて、社員それぞれがSNSでつながって情報を共有している。
メイがザ・サークルに入社した直後、CEOの一人イーモン・ベイリー(トム・ハンクス)は社員の集会で、ザ・サークルが開発したメンテナンスやランニングコストが殆どかからない小型のカメラをありとあらゆる場所に設置し、リアルタイムで中継をするというSeeChangeというシステムを構築すると発表し、社員の熱烈な支持を受ける。
メイはザ・サークルでの最初の週を終え、週末は両親と過ごすために実家に戻り、週明けに会社に戻ると、2人の社員がやって来て、金曜日に退社して月曜日の朝にしか戻っていないが、週末は何をしていたのかと尋ねる。
家族と過ごして趣味のカヤックをしていたと返事をすると、ザ・サークルはコミュニティーだから、もっとSNSでの活動をするように、家族のことで心配があるなら、父親と同じ病気を持った家族のコミュニティーなども紹介できるし、コミュニティー内のカヤック仲間を紹介できると勧めてくる。
はじめは困惑するメイだが、次第にザ・サークルのSNSでの活動にのめり込んで行き、週末も実家には帰らずSNS内で過ごすようになっていく。
ある日メイがSNSに投稿した1枚の写真がきっかけで、彼女の実家の近くに住むマーサー(エラ・コルトレーン)がいわれのない中傷に遭い、殺害予告まで届くようになったとメイに訴えにザ・サークルに来るが、その様子をスマホで撮影するザ・サークルの社員たち。
メイはむしゃくしゃして、夜にいつも行くお店からカヤックを無断拝借してカヤックを漕いでいる時に事故にあい、ザ・サークルの設置したカメラとドローンのお陰で救助が駆けつけて助けられる。
事故後メイに、CEOのイーモンとトム・ステントン(パットン・オズワルド)がコンタクトを取って、私生活を1日中SNSで公開する『インビジブル』になってはどうかと勧める。
カヤックでの事故で監視カメラのありがたさが身に沁みたメイは喜んで引き受け、彼女のライブ中継生活が始まるが…
この作品はメインキャラクターにエマ・ワトソンとトム・ハンクスなどのネームバリューのある役者を使っているけれど、作品としてはそこまで魅力的ではなかった。
一緒に観ていた夫とこれってジムキャリー主演の『トゥルーマン・ショー』(1998年)の現代版じゃない?と、言う意見になった。
ザ・サークルのCEOにはトム・ハンクス演じるイーモンとパットン・オズワルドが演じるトムの他にもタイ(ジョン・ボイエガ)がいるのだが、彼はイーモンとトムのSeeChangeに懐疑的なポジションなのだが、特に明確に対立する場面はなかった。
ハリウッド映画は中国資本のためか監視される事やプライバシーに関しての明確な意思表示がなく中途半端で、『自由』をバックボーンにした『トゥルーマン・ショー』と違って何を伝えたいのかが曖昧で、いろんな意味で残念な作品だった。
こんばんは。
返信削除キャストになかなか凄い顔が揃ってますね。
なのにあまり話題には上がらなかった気が…
キャスティングはよくても映画としての完成度が
残念な感じだったみたいですね^~^
CEOの掲げるアルカディアが本当に良いものなのか、
本作はそのあたりを世に問うって感じなのかな…
カメラがそこかしこにあることで、かえって
見られていることが麻痺してしまったら…
ほんと自身が主役のショー状態ですよね。
関係のない(でもないのかな)お話なのですが、
ノートPCの内臓カメラは機能をONにしなくても
常にON状態で誰かに見られてるっていう
都市伝説的な話がありますね^^;
投稿: サウスジャンプ | 2018年4月21日 (土) 22時20分
>サウスジャンプさん
削除おはようございます~
訪問&コメントありがとうございます
SNSや監視カメラについていろんなテーマを盛りこみすぎちゃって、ゴチャゴチャした印象だったし、コントラストもはっきりしていなくて盛り上がりに欠ける作品で残念でした。
個人主義の発達したアメリカで、SNSのメンバーや社員が全員同じ考えに同調するのも不自然だし…
PCのカメラの都市伝説?は聞いたことがあるよ~
ESLで知りあった人は、旦那がうるさいらしく、家族全員のPCのカメラや携帯のカメラのレンズの部分ににシールを貼っていたよ。
(彼女の旦那さんが浮気相手といる時に、ラップトップやスマホにビデオ通話されると困るので、自分のPCや携帯のカメラにシールを貼る言い訳をしているようにしか私には思えなかったけど…)
投稿: yuuki | 2018年4月23日 (月) 21時55分