2010年8月6日金曜日

Don't you ~?への返事

 アメリカで暮らしてもうすぐ5年になるので、日本の友人や家族に、
「英語はぺラぺラでしょ?」
と、聞かれるのですが、
ペラペラなんてとんでもない。
特に、"Don't you ~?"の質問や"Do you mind ~?" などの質問には即答できなくて、
「yesと答えるべきか、noと答えるべきか」
と、悩んでしまいます。
なぜなら、日本語と英語の考え方が違うためです。

日本語では、相手の質問に対して肯定か否定かで返事をします
例えば、「~ではないのですか?」と言う質問に、「ハイ(yes)」と答えると「~ではない」と言う意味で、「イイエ(no)」と答えると「~である」と言う意味です。

 ところが英語では質問の内容に対して肯定か否定かで返事をします
なので、「ハイ、~ではありません」や「イイエ、~です」と言う答え方はしないので、事実が「~ではない」なら返事は"no"、「~である」なら"yes"です。

頭ではわかっているのだけれど、とっさに"Don't you ~?"と、聞かれると、つい日本語のパターンで、
"Yes, I don't."
と、返事をして、あわてて
"I mean 'NO'."
と、訂正する事も度々です。

 この手の否定疑問文の返事に戸惑いを感じるのは、日本人くらいだろうと思っていたのですが、留学生の話を聞いていると、結構日本以外の国の人でも間違う事があるようです。

 この間近くのスーパーに行った時、買いたいものが3点しかなかったので、「エクスプレス・レーン」に並びました。
その店の「エクスプレス・レーン」は10個以下の商品を清算する人のみが利用できるレジで表示も"10 item or less"と書かれていたのですが、私たちの前に並んでいた女性(多分英語の読めない外国人。見た目はラテンアメリカっぽい風貌だった)がカートに山盛りの商品を清算した後に、クーポンの束を店員に渡して割引を受けていました。

 私たちは特に急ぐ用事もなかったので、
「英語が読めないんだな~仕方ないなぁ」
と、思っていました。

 ところが、私たちの後ろの白人の中年夫婦の奥さんのほうが、不機嫌な顔でカスタマーサービスに文句を言いに行って、戻ってくるなり、イライラモードで文句を言いはじめました。

W(白人女性):「ここは、『エクスプレス・レーン』なの。
                    表示に"10 item or less"って書いてあるのが読めないの?」

と、嫌味たっぷり。
R(ラテン系風女性):「No」
:心の中で「そりゃそうだよ、読めたらこのレジに並ばないって」
W:「ハッ!彼女は英語が読めないんですって!」
と、大声で周りにも聞こえるように嫌味を言う白人女性。
R:「…」
英語は上手く話せないけれど何を言われているのかはわかるようで、何かを言いかけるのだけれど、言葉にならないラテン系風女性。
W:「あなたねぇ、10item って書いてあるのに、50itemもレジに持ち込んで、その後800枚(オーバーな表現。実際800枚あったわけではない)もクーポンを使うってどういうこと?Don't you care? (気にならないの?)」
当然、ここでの適切な返事は「Yes(気にしています)Sorry(すみません)」なのだけれど・・・
R:「No(気になりません)」
と、答えたので、
W:-- ドッカーン ノ(#`皿´)ノ --!!!
と、『火に油』作用で噴火状態の白人女性

 多分、ラテン系の女性は「気にならない」ではなくて、「気にしています」と答えたかったんだと思う。

 普段は「Yes」「No」を間違っても訂正して誤解がとけるけれど、
こういうときの「Yes」「No」の勘違いって、深刻な結果をもたらすだけに、結構神経を使います。

 

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