5月~6月の中旬にかけて、スティーブン・R・コヴィ-著の『The 3rd Alternative』(日本語訳版は『第3の案 成功者の選択』)を読んでまとめを書いていました。
読んでまとめを書く事になったわけは、ここ数年夫婦間でコミュニケーションがうまくいかないため、今年の頭くらいから夫婦でカウンセリングに通っていて、私が夫に読むように勧めたけれど夫が読む時間がないと話したので、 カウンセラーから(英語で)まとめを書くように宿題がでたためです。
(カウンセラーも読んでいなかったので、内容の要約を知りたかったのもあると思う。)
折角読んで要約したので、リビューを書く事にしました。
スティーブン・R・コヴィ-はベストセラーの『7つの習慣』の著者。
『The 3rd Alternative』は『7つの習慣』の中の第4の習慣(Win-Winを考える)、第5の習慣(まず理解し、そして理解される)、第6の習慣(シナジーを作りだす)の3つの習慣について更に詳しい説明と応用を実例などを交えて書かれた本。
第1章と第2章で3rd Alternativeについて説明し、第3章以降が実例を踏まえた解説、になっている。
この本の内容をもっともシンプルにまとめたのが↓の画像
この図と下にかかれている短いシンプルな説明がこの本に書かれている考えの全てと言って差支えないだろうと思います。
この本を読んで感じたことは(『7つの習慣』もそうだけれど、)シンプルな考え(原則)なのにも関わらず、多くの読者が著者の伝えたかった事を理解して読者自身の生活に応用するのは難しいのではないか?ということです。
著者もその事を知っていたので、実例をいくつもあげたり、図を使ったり、実践リストを提示して試すことができるように、あの手この手をつくしたのだと思います。
この本で紹介されている考え(原則)を理解するにはインスピレーションというか、ある意味悟りのような境地(著者はパラダイム・シフトと言っている)が必要なのじゃないかと…
かといって、スピリチュアルな本でも哲学の本でもない。
極めて現実的な内容で一つ一つの例はわかりやすいのだけれど、それらの例の根本にある考え方(原則)が自分の実際の生活の場面で起こっている事とどのように関わっているのか把握(理解)しにくいと思います。
私の知り合いの何人かは、「スティーブン・R・コヴィ-の本はわかりやすいけれど、綺麗事で、現実は必ずしもその本に書かれているようにはならない」と懐疑的なコメントや「本に書かれていることはあまりにも常識で、今更本なんか読まなくても知っている」と、本を途中で読むのを止めちゃった人も…
確かにくどいくらい実例が多いし、わかりやすい例が多いため元になる考えも浅薄だと勘違いされちゃうのがこの本の残念な所かもしれない…
僭越ながら少しばかり。まず、コビーの手法の前に、ロジャーズのエンカウンターグループがあります。コビーの講習を受けた、日本の研修関係の人間は「積極的傾聴法のスキル訓練だ」と言っていました。自己主張の強い、アメリカ人などは、他人が自分の意見を聞く(受け入れる)環境での、フィードバックで、自分もよくなる経験をすることが多いようです。
返信削除確かに、一部の発達障害的な人には、とりあえず「親の立場で」無条件に受け入れてくれる人と話す。そこで失敗してもよいという経験を積む。その安心の中で成長するというのはあるようです。
もう一つ言えば、信仰問題もあります。日本の場合は仏教で共有する。キリスト教は到達不能、この違いがありますね。
投稿: 正体不明 | 2017年7月31日 (月) 08時49分
>正体不明さん
削除訪問&コメントありがとうございます。
ロジャーズのグループセラピーとフランクリン‐コヴィーの講習が似ていたなんて知りませんでした。
勉強になりました。
ありがとうございます。
どちらも、80年代後半から90年代前半に流行った自己啓発っぽい感じで興味深いですね。
アメリカと日本の文化や宗教の違いもあるんですね。
『The 3rd Alternative』の中でも、日本の『合気』という言葉が紹介されていましたが、普段『合気』という言葉なんて使わないのになぁ…と思いながら読みました。
投稿: yuuki | 2017年8月 3日 (木) 11時18分