2010年1月31日日曜日

アメリカの大学のクレジット(単位)と授業料について


   1つ前の記事で、クラスのキャンセル(登録単位の抹消)について書いたので、アメリカの大学のクレジット(単位)と授業料について書きたいと思います。

 

 アメリカと日本の大学では、学期の仕組みも違うのですが、授業料や単位の仕組みも日本の大学とは違います。

 

 日本の大学では、授業料は学期ごとに納めるもので、その学期何単位取ろうが授業料は定額ですが、アメリカの大学では1単位(1クレジット)当たりの授業料の単価が決まっていて、沢山クレジット(クラス)を取れば授業料も多く払わなければなりません。

 アメリカの大学では、卒業のクレジットを満たしてしまえばいつでも卒業できるので、夏休み返上で学校に通って4年の大学を2年半くらいで卒業する事も可能ですが、卒業に必要なクレジット数は変わらないので、払い込む授業料は4年間大学に行っても、2年半で卒業しても同額です

 1クレジット当たりの単価も、大学によって値段の設定の方法が色々で、①フレッシュマンとソフモア(大学1・2年次)はジュニアとシニア(大学3・4年次)よりも1クレジット当たりの単価が安い学校もあれば、

(ここで、日本の感覚だと、
「じゃあ、やっぱり4年で卒業するよりも、2年半で卒業した方がお得じゃない?」
と、思ってしまいがちですが、違うんです。
アメリカの大学の学年は何年間大学に通っていたかではなくて、取ったクレジットの数で学年が決まるんです。
だから、1年2年とは数えずに、フレッシュマン、ソフモア、ジュニア、シニアと呼んでいて、クレジット数がソフモアの条件を満たしていれば、学校に入学して1年未満でもソフモアと呼ばれます。)
 
 ②フレッシュマンからシニアまで1クレジット当たりの単価が同じ大学もあります。
また、③同じ学期にクレジットを多く取れば取るほど1クレジット当たりの単価が割引になる大学もあります。
(沢山クレジットを取れば割引になる大学だと、短期間で卒業した方が授業料の合計は安くなります。)
他にも、④ある一定のクレジット数の間(例えば12クレジット~21クレジットまでの間)は取ったクレジット数に関係なく固定の授業料を設定してある大学があったり、
(固定の場合だと、固定の授業料で取れる最大の数のクレジットを取るのが一番お得)
と色々です。

 ⑤所属している学部で1クレジット当たりの単価が違う事もあります。
(これは日本でも、同じ大学でも医学部のほうが授業料が高かったりするのでわかりやすいと思います。)

 更に、⑥公立の大学などでは、入学時に行政区(市や州)内にレジデンシー(住民)の生徒(や保護者)と、そうでない生徒(や保護者)の授業料が違うことが多いです。
その地区で州税や市税を納めている人を優遇するためです。
(アメリカ市民と永住権保持者は、行政区内に住んで1年以上経てば住民授業料に切り替えることが出来ますが、留学生は何年その行政区に住んでいても、非住民授業料のままです。)

 クレジットの単価を↑の①~⑥のうちの一種類だけで決めている学校は少なくて、大体がいくつかを組み合わせて決めています。
私の現在通っている大学は、②、③、④、⑥に当てはまります。
とにかく、アメリカの大学の単位(クレジット)と授業料の関係は複雑です。

 入学金については、長くなったので、↓からどうぞ・・





入学金について

 

 ちなみに、アメリカの大学に入学金なるものは存在しません
(私立の大学には入学金のあるところもあるかもしれませんが、公立の大学で入学金が必要な大学は見たことがありません。)

 申し込み料金と言うのはあって、願書を出す時に納めるのですが、事務手続きにかかる費用のようなもので、大学によって値段が違います。
(人件費の安い田舎の大学だと安く、都会の大学だと高い事が多い。)
私の通っている大学では、海外から申し込む留学生でも100ドルくらいで、日本の入学金のように数十万(下手したら数百万)も払うことはありません。

 

 時々、留学斡旋業者で留学の費用の中に、授業料の他に入学金として数百ドル~数千ドルを計上しているところがありますが、申し込み料金にしては高過ぎる、本当に入学金なの?と感じることがあります。

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