2011年3月7日月曜日

Cheating~日本の大学入試って変~


 日本のサイトをブラウズしていたら、インターネットを使って入試でカンニングをした受験生が逮捕されたと言うニュースがあった。

 相撲の八百長もそうだけれど、学生のカンニングやレポートのコピーなどに日本は寛容で、アメリカと比べるとほぼ黙認状態だったのに、「偽計業務妨害容疑」で逮捕にはびっくりしました。
「偽計業務妨害容疑」って初耳。
逮捕するには何らかの容疑にしなければいけなかったのはわかるけれど…
不思議に思ったのは、「どうして警察になんか頼らずに、学校側で不正をした生徒を見つけることができなかったのだろう?」と言うこと。
テスト中に携帯を操作していればすぐにわかるだろうし…
インターネットで検索すれば該当の問題はすぐわかるだろうに…

 アメリカの学校ではCheating(カンニング)やPlagiarism(盗用)には厳しくて、見つからないように不正をするのは至難の業。
盗用なんかは、丸写しじゃなくても「似ている」と言うだけで、疑いがかけられる。
罰則もはっきりしていて、Cheating やPlagiarismがみつかると、評価で0点になったり、最悪の場合は退学になることはあるけれど、逮捕されることはないです。
 日本の様に、「注意だけ」だったり「逮捕されたり」その時の状況で罰則が変わることはないです。 

  不正や盗用に関して大雑把で場当たり的な対応というのも不思議だけれど、日本の大学で不正や盗用が起こりやすいのは、大学の一般入試や大学のシステムがアンフェアなこともある思う。

まず、試験を受けるチャンスが1年に一度しかないこと
アメリカでもSATやACTなどの、センターテストのような試験はあるけれど、1年に一回ではなくて、1年に4~5回受けたいなら受けることができる。
州や学校によって違うのだけれど、シニア(高校3年)だけではなくて、その下の学年から受けられるので、希望すれば大学に申し込むまでに7~8回以上試験を受けることが出来る。

 つぎに、浪人期間が長いこと
日本の大学は入学のシーズンが1年に1回しかない。
アメリカでは各学期毎に入学できるので、セメスター制なら年3回、クオーター制なら年4回申し込むことができるので、3ヶ月~4ヵ月後には同じ大学に出願できる。

 それから、日本の入試問題は必要以上に難しすぎる
アメリカでは不正をして何とか大学にもぐりこめても、入学の選考をパスする実力がないと大学の授業についていけなくて卒業できないれども、日本の場合は入試は難しいけれど、入学さえしてしまえばなんとか卒業できる。

 最後に、日本の大学は専攻を変えたり、大学間の転校が難しい
アメリカでは大学入学後専攻を変えたり、転校することは頻繁にあって、高校卒業後最初に入学した専攻や大学で卒業するとは限らない。
最初はレベルの低い大学に入学しても、大学入学後の成績次第で、トップレベルの大学に転校することも可能。

 アメリカでは大卒の資格が取れるかどうかは、卒業までの個人の実力と努力と経済力(裕福でない学生は奨学金をもらえるくらい成績が良くなければトップ校にはいけないけれど、裕福なら奨学金をもらえるほど成績が良くなくてもトップ校を卒業できる)にかかっていて何段階にも篩(ふるい)がかけられる。
日本では1年に1回の大学入学試験ですべて決まってしまうのだから、運良く合格してしまった人が、実力もないのにトップ校を卒業できてしまったりする。

 1年に1度の試験で4年間+その後の学歴を決定してしまう日本の入試制度は、かなりアンフェアなシステムだと思う。
もう少し入試自体がフェアなら、入試の後にも努力次第でランクの高い大学に移れるなら、不正をする人も減るだろうに…

って、私が思っていても、不正を防ぐ方法が強化されても、入試制度はかわらないんだろうな…
  

4 件のコメント:

  1. 日本の大学入試は、確かに変だと思う。
    〇〇大学卒業…っていうと迫がつくだけ…勿論研究目的で入学してる学生が多いんだろうけど、犯罪犯してまで入学したい…という気持ちがサッパリ分からない(-"-;)
    余談ですが、私の通った県下トップの進学校は、今は中高一貫教育で中学生しか募集していない…高校から入ると着いて行けない程の超エリート校になった。出身高校を訊かれて答えるのが恥ずかしいf^_^;

    投稿: 2011年3月 7日 (月) 23時12分

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    1. >梓さん
       
      >高校から入ると着いて行けない程の超エリート校になった。出身高校を訊かれて答えるのが恥ずかしいf^_^;
       
      時代とともに偏差値が上がっていくのは高校だけではなくて大学もそうかも。
      MARCH
      明治大学 (M)
      青山学院大学 (A)
      立教大学 (R)
      中央大学 (C)
      法政大学 (H)
      なんて、私の親の世代の頃は授業料さえ払えれば誰でも行ける大学だったらしいですよ。

      投稿: 2011年3月 9日 (水) 05時06分

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  2. 日本の大学制度が編なのかは解りませんが、入学試験が難しいというのは今は一部当てはまらなくなってきたかもしれません。少子化の関係で、良く意味のわからない推薦制度を取り入れてしまったために、本来なら入学試験を通らない生徒も合格できるようになってしまいました。高校もほぼ全入の時代ですし、そういう意味でも刺激は今学校にはないのかもしれません。

    投稿: 2011年3月 8日 (火) 23時07分

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    1. >メンカさん

      >良く意味のわからない推薦制度を取り入れてしまったために、本来なら入学試験を通らない生徒も合格できるようになってしまいました。
       
      AO入試のことですよね。
      今の大学生や高校生は「ゆとり教育」で育ってきているので、AOは「ゆとりっ子救済対策なのかな?」と思ってしまいます。
       
      うちの娘も「ゆとりっ子」世代で現在アメリカの大学に通ってますが、日本の大学を一般入試で受けたら多分どこの大学にも合格していなかったと思います。

      投稿: 2011年3月 9日 (水) 05時32分

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