2011年4月2日土曜日

「自粛ムード」でもいいんじゃない?


 アメリカに住んでいて感じるのは、「時間に几帳面」なこと、「責任感が強い」こと、「親切で丁寧」なことは、世界に誇れる日本の文化だと思う。

 

ブログネタ: 外国人に伝えたい、日本のいいところは?参加数拍手

 

 まず、時間通りに交通機関や物流が仕事の計画が動くのは、日本では当然だけれど、アメリカではすごく稀。
アメリカの日程や時間はあくまで「目安」程度の信頼性しかない
指定された日付や時間通りにことが運べばラッキーで、日付や時間が守られなくても当然で、守られなかったことに対してお詫びもしないのがのが普通。
 それでもアメリカ人はまだ、ラテンアメリカと比べるとまだ時間を守る方。
ラテンアメリカの人は、(個人差はあるけれど)待ち合わせの時間に2時間くらい平気で遅れる。
仕事の締め切りに間に合わないことが多くて、いつ出来るのかさえも締め切りの日に見通しがたっていないこともあったりする。
 それと比べると、日本の時間通りに物事が運ぶのは、神業なくらいすごいことだと思う。

 役割に対する責任感も日本人は強いと思う。
自分の役割はきちんとこなすし、役割以外でも自分の仕事をこなすために必要なことは進んでやる。
たとえば、同僚が休んで仕事に穴が開いた場合でも、日本だと自分の仕事に支障がでるなら頼まれなくても穴埋めをして、さらに自分の仕事もこなす。
アメリカだと、同僚から頼まれない限り穴埋めなんてしないし、自分の仕事に差しさわりが出てストップしてしまっても、自分とは関係ないと思っている感じ。

 親切で丁寧なのも日本人の特質だと思う。
アメリカではものを訊ねた時に、「わからない」と言われておしまいになる確率がとても高い
アメリカでは情報を持っている人や担当の人を探してから質問しないといけない。
日本では訊ねた人が担当者でなくても、担当者が誰なのかどうすればコンタクトが取れるのか教えてくれる。
時には担当者に連絡して話を通してくれたりもする。
全くわからない場合でも、一緒に調べてくれたり丁寧に対応してくれる。

 日本に住んでいる時は「当たり前」と思っていたことも、日本を離れて生活すると日本独特の長所だったんだと気がついて、「日本って優れた国だな」と再認識。

 

 ニューヨークタイムズに「日本人は過度の自粛に取り憑かれている」と記事がでて、日本でも、「消費の落ち込みで経済がますます落ち込むのではないか」と心配する声もちらほら上がって来ているみたいだけれど、個人的には「自粛」って悪い傾向ではないと思っている。

 立った姿勢からジャンプしても、あまり高くも遠くにも飛べない。
でも腰を落として膝を曲げてかがんで、下半身のバネを使えば、立ち姿勢から飛ぶよりずっと高く遠くへ飛べる。
「自粛」って膝をかがめてバネの力を得ようとする行動なのかもしれない。
(欧米では、「助走して惰性で飛んだ方がもっと遠くへ飛べる」と、思っているかもしれないけれど、助走するのにはエネルギーって使うよね?そのエネルギーはどこから得るの?)
今の日本は自分の立ち位置から、できるだけ大きく飛躍するためにエネルギーを貯めている状態なのかもしれない。

 ダイエットで食事制限をしていた人が、ある時箍(タガ)が外れて制限してきた物を食べてしまって、リバウンドしてダイエット前の体重よりも増えてしまうように、
 第二次世界大戦中に「節約・我慢」の生活を続けてきた日本人が、戦後の大量消費を支えてきたように、
 時間に几帳面で、責任感が強くて親切で丁寧な日本文化だから、今回の自粛も復興の原動力になるかもしれない。
「今は、自粛ムードもいいんじゃない?」
と、思う。

 

 

2 件のコメント:

  1. 日本の長所についてはyuukiさんとほぼ同意見!(b^ー°)
    几帳面なのは精神疾患から自殺が増えている点を見ると、ちょっと微妙f^_^;
    震災の自粛傾向はリーマンショックから立ち直りつつあった日本経済にとっては「泣きっ面に蜂」だけど 日本経済を危惧する余裕のある人達が どんどんお金を回して消費するのも、復興支援の一部だと思う。
    ウチは全く余裕がないので、自粛傾向に便乗してます( ̄∀ ̄)節約→無駄がなくなるので、一石二鳥です。

    投稿: 2011年4月 3日 (日) 00時49分

    返信削除
    返信
    1. >梓さん
       
      >几帳面なのは精神疾患から自殺が増えている点を見ると、ちょっと微妙f^_^;

      個人にも言えることなんだけれど、「長所と短所はコインの裏表のようなもの」なんですよね。
       
      長所も度が過ぎると弊害が出るし、うまくバランスを取れるのが一番だけれど、難しいですよね。

      投稿: 2011年4月 4日 (月) 07時56分

      削除