The Helpは、2011年のアメリカのドラマ映画。
キャサリン・スケットの2009年の同名の小説をもとに作られた映画で、1960年代の公民権運動の時期を背景に、ミシシッピ州ジャクソンのアフリカ系アメリカ人のメイドの暮らしを描いた作品です。
邦題は「ヘルプ~心がつなぐストーリー~」で、2012年3月に劇場公開されています。
映画のストーリーは、大学を卒業したばかりの白人女性ユージニア・フェラン愛称スキータ(エマ・ストーン)、黒人のメイドのエイブリーン・クラーク(ヴィオラ・デイヴィス)と同じく黒人メイドのミニー・ジャクソン(オクタヴィア・スペンサー)の3人の視点をメインに描かれています。
(←ユージニア・フェラン、愛称スキータ)
スキータはミシシッピ州ジャクソンのプランテーションを営む裕福な白人家庭の出身で、ライターを目指している。
ミシシッピ大学を卒業後地元に戻り、地元の新聞社で家事関係のコラムニストの仕事に就職したばかり。
(←エイヴリーン・クラーク)
エイヴリーン・クラークはスキータの友人のエリザベス・リーフォルト(アーナ・オライリー)の家でメイドをしている50代の黒人女性。
家事一般と主にエリザベスの娘のメイ・モブリー(エレノア&エマ・ヘンリー)の世話をしている。
(←ミニー・ジャクソン)
ミニー・ジャクソンはエイヴリーンの親友の黒人メイド。
料理の腕は抜群だが、ズケズケものを言うので雇い主から嫌われ、何度も解雇と転職を繰り返している。
ミセス・ウォルターズ(シシィー・スペイセク)のメイドとして働いていたが、ミセス・ウォルターズの娘でスキータの友人ヒリー・ホルブルック(ブライス・ダラス・ハーワード)に解雇されてしまう。
大学を卒業して故郷に帰ったスキータは、彼女の幼馴染は皆結婚し、家事や子育てを黒人のメイドに任せて社交に明け暮れている状態であることや、友人たちのメイドの扱い方に疑問を覚える。
また、長年自分の家で勤めて自分を育ててくれた黒人メイドのコンスタンティンが、自分に連絡をよこすことなく仕事を辞めたことに、何か裏があるのではないかと思っている。
ライターを目指すスキータは、黒人メイドの視点から本を書くことを思い立ち、エイヴリーンに何人かのメイドとインタビューが出来ないかと話を持ちかけるが、勤め先でのことを話したことで、仕事を首になったり、逮捕されるかも知れないと恐れたメイドたちは、インタビューに応じてくれない。
おまけに、法律を調べたスキータは、当時の州法では白人と黒人が一緒に活動することが禁じられていて、インタビューをすること自体が違法であること知る。
様々な不当な扱いや、事件が相次ぎ、最初にエイヴリーンが、次にミニーが取材に協力してくれることになり、最終的にはその他のメイドも協力してくれることになった。
取材から出版までは、見つかって逮捕されることがないように、密かに行われ、本の出版後の報復を避けるため名前はすべて変えられた。
さらに、ミニーの提案した"万一の保険"となる出来事とスキータを育てたメイドコンスタンティンの話を加えて、出版される。
(←ヒリー)
この作品で、スキータの友人のヒリーは、憎まれ役の筆頭なのだけれど、
まぁ、ここまで人が意地悪くなれるもんだと、感動するくらい徹底した意地悪ぶり。
ミニーが提案した"万一の保険"の出来事では、ヒリーが酷い目(+恥ずかしくて人には言えない悲惨な目)に合うのだけれど、映画の観衆で彼女に同情する人はいないだろうと思う。
(逆に、多くの人が最も胸のすくエピソードと思えるのでは…)
あとは、スキータのもう一人の友人の娘で、エイヴリーンが面倒を見ていたメイ・モブリー役のエマ・ヘンリーとエレノア・ヘンリー(2人1役)が可愛かった。
涙を流してなくシーンがいくつかあったのだけれど、こんな絶妙なタイミングで泣けるなんて、名子役??と、思っていたら、赤い目や涙はCGの加工だと言うことが、ネットで調べていたらわかって驚き。
本当に泣いているのかと思うほど、自然に加工されていた。
(多分、DVDなどで一時停止して見ればわかるのだろうけれど、映画館のように流れで見たらわからないレベルだと思う。)
余談になるのだけれど、Ole Missという大学が、University of Mississippi(ミシシッピ大学)の愛称だということをこの映画で知った。
(Ole Missは映画「幸せの隠れ場所」にも出てくるのだけれど、"The Help"を観るまでは、Ole Missと言う名前の大学があると思っていた。)
こんばんは!
返信削除これ見たかったんですよ…
さっそく借りてみよう。
投稿: ミナゾウ | 2013年11月17日 (日) 22時38分
>ミナゾウさん
削除いつも訪問&コメントありがとうございます。
この映画、時代考証がちゃんと出来ていてお勧めです。
その当時の社会問題が上手く描かれていて、興味深い作品です。
アメリカの公民権運動の知識があると、より理解が深まると思います。
投稿: yuuki | 2013年11月19日 (火) 02時18分