前回からの続き
前回、『うちの夫の場合、口論になっちゃうのは、自分と違う視点が認められないだけではなくて、他にも要因がある』と、書いたのだが、他の要因の1つは、物事を二元的にしか見られないということである。
「白か黒か」「是か非か」「0か1か」etc...グレーゾーンがない。
デジタルと思えばいいのだろうけれど、世の中、白黒ハッキリしている事象の方が少ないので、このパターンの視点を持っていると、トラブル続出だろうし、ストレスは溜まるだろうと思う。
定型発達でも3歳児くらいまでは、ニ元的な視点で世界を捉えていて、5歳くらいから段々と二元的なものの見方から高次の物の見方に移行していくらしい。
発達障害の場合、二元的なものの見方から移行できないまま、年齢を重ねてしまうケースも多いようだ。
物事を二元的に捉えるという事自体は、(多少不便ではあるだろうけれど)特に問題はない。
しかし、うちの夫のように二つに分類したものを、「善悪」「正誤」「優劣」などの判断を二元的につけようとすると、周りの人との軋轢が生じてくる。
例えば、前回の記事の最後の方で、
「俺の意見と違う。どっちかが間違っている筈、訂正されなければ!そうでなければ、話しにならない。」
と、いう件があったのだけれど、
夫は『違い(相違)』という事を極度に嫌う。
恐らく、彼にとって『違う』という事は、どちらが正しいか白黒つけなければいけない事態なのだからだろうと思う。
口論になってしまうもう一つの要因は、発達障害とは直接に関係はない(だろう)けれど、夫は『正しいと判断されなかった方は、正しいと判断された方の価値観や考えに合わせて一方的かつ全面的に価値観の変更をしなければなければならない』という、(有害で)特殊な思い込み(パラダイム)を持っていることである。
彼と話していて、こちらの考え(夫の意見とは相違がある)を提示しただけで、話がかみ合うかどうかなんてそっちのけで、勝つか負けるかの口論が始まってしまうので面喰うことがある。
意見が合わない時、いつもというわけでなく、口論になるケースとそうでないケースがある。
大体のパターンはあるのだけれど、説明すると長くなりそうなので、いつかまた機会がある時にでも記事にします。
口論になってしまう場合だけれど、おそらく彼の世界では、正しくないと判断された(負け)たら、彼の価値観も考えも相手に合わせて変更しなければならないため、何が何でも彼の『正しさ』を証明しなければ、自我(自分らしさ)を失ってしまうという窮地に追い込まれるからなのだろう。
これは(発達障害の一つの特徴といわれている、ピアジェの発達理論で説明されている「脱中心化」が未完成で、)自己と他己の区別が曖昧なため、夫には、考え方や価値観が違っても、お互いの利害のために行動を共にするという事(呉越同舟)が出来ない。
それ(他人と自分の区別が曖昧)にプラス夫の持っている件の特殊な思い込み(パラダイム)である。
相手が正しいと(夫が)判断した場合は、自分にとって納得できない結果であっても、無理にでも相手に合せて自分の価値観まで変えようとするから、苦しくなってくる。
逆に、自分が正しい場合は、相手に全面的に合わせるように要求する。
そして、相手が目的を達して行動を共にしなくなると、「裏切られた」と、いう気持ちが湧いてくる。
なんとも面倒な思い込み(パラダイム)なのだが、どうやら人生のかなり早い段階に(多分養育者によって)書き込まれてしまったシナリオのようで、彼の自我の基礎と密接に関わっているため、認識する事を拒絶するし、書き換えるなんて、それこそ生まれ変わるくらいの大事件でも起こらない限り無理そう。
今までのように色々あっても、このまま、何とか折り合いをつけてこの先も生きていけるといいのだけれど、いつも不満を感じたり、勝ち負けに拘っているのは辛くないのだろうか?
今は自制が効いているからいいけれど、年齢が上がって脳の機能の低下が進んで来たら、不満や闘争心を上手くコントロールできるのだろうか?
余計なお世話だと、気にせずに読んですださいね。
返信削除「グレーゾーンがない」という言葉は、私が主人に言ってることと同じです。( ^ω^ )
だいたいのことは主人に合わせて生きてきたけど、私は、結婚当時はだいぶ、「ぶりっこ」してたので、中高年で自分らしさが、心地よくなり、体重も10kg増えたので、ほとんど、詐欺です。
主人が引きこもりになって、なんでも自分一人でやらなければならなくなり、精神的に重たい時期もあったけど、私の気持ちを話して、ゆっくり理解してくれました。少しずつ、協力しあうことで、
買い物や、何かのお金の振込だとか、進んで出かけてくれるようになり、2人協力すると、楽だな~と思いました。
口論になるのは、心をぶつけられる相手だからですよね。その時は受け入れて、あとで、じっくりお話してみてはどうでしょう?
そうしないと、0か100の人は、心を閉ざしてしまう可能性があります。そっちの方が大変です。
投稿: ぽえむちゃん | 2016年3月 1日 (火) 09時56分
>ぽえむちゃんさん
削除訪問&アドバイスありがとうございます
男の人は白黒はっきりつけたい人が多いのでしょうか。
ご指摘の「受け入れて、あとで、じっくり話し…」
これが出来たらいいのですが、私が未熟者のせいかなかなかできません。
一度受け入れてしまうと、夫に完全服従することを同意したことになってしまい、その後は一切話し合いを持とうとしないばかりか、話し合いを持ちかけると「同意したのに嘘つき!」と非難の喧嘩がはじまるので、とりあえずの冷却期間という事が難しい状況です。
今回のような些細なことなら、どうでもいいのですが、子育てや家族のことなどしっかり話し合って決めたい時に意見が食い違うと話し合いにならず、困ってしまいます。
投稿: yuuki | 2016年3月 4日 (金) 02時51分
そうですね。私も「この前それでいいと言ってたのに何で?」とよく言われます。私は子供がいない分、楽してるのかも。
削除(。・w・。 )
所で昨日わかったのですが、気候にさそわれて、主人が一人で散歩に出ました。あー良くなってるのかと、喜んでいたら、5分で返りトイレにダッシュして、シャンプードレッサーで自分のパンツを洗い始めました。
トイレが近いのは聞いてたけど、ここまでとは、知らなかった。
聞けば2年前に、外出先で、完全に尿失禁してしまったことがあり、それ以来、外出が怖くなったとか。。。
なんだ、もっと早く打ち明けてくれれば、よかったのに。
でも、気になるのは、それなら、出かける前、寝る前に、済ませれば良いのに、私がトイレに近い方なので、出かける前に「トイレいかななくていいの?」と確認しても、「大丈夫」と言って行かなかったことである。
①間に合わない→
②なのに、行っておかない→
③途中で、急にモーレツな尿意→
④家までイライラ
無くなった義父の介護で使った介護パンツと、男性用尿漏れパッドあるのに、拒否された。
これって、認知症の義母と同じなんだけど。
義母も最初は義父のおむつ姿を見て、私は付けないと拒否してた。数年がかりで、今は付けてる。在宅日は、勝手に外して、ノーパンでズボン履いてる時あるけど(^-^;
通販で、尿もれ用の布製パンツ(トランクスみたいな色)を買おうかな。
長々とごめんね。57歳の主人が80代の親と同じ症状がでるとは、全く予想もしてなかったので。
新たな心配ができてしまった。
投稿: ぽえむちゃん | 2016年3月 5日 (土) 06時40分
>ぽえむちゃんさん
削除訪問&お返事のコメントありがとうございます。
PCの調子が良くなくて、インターネットが使えずお返事が遅くなってすみません。
尿漏れは大変ですよね。
私も最近おトイレが近くて困っています。
出かける前にトイレに行っても、外出後20分くらいでトイレに行きたくなることもあります。
寒さのせいもあるのでしょうが、精神的なものもあるのだと思います。
外出先でトイレが近くになかったら…
と、気にしだすと、尿意を感じてしまうからかもしれません。
尿漏れパッドやおむつはつけ心地がよくないのだもの、できたら使いたくない気持ちはわかります。
投稿: yuuki | 2016年3月15日 (火) 22時28分
yuukiさん、お邪魔します。
返信削除前回も読ませて頂きましたが、これって普通の人でもありますよね。
グレーゾーンが無い。『ねばならない思考』
何だか、考えさせられました。
『そういう人』と簡単に切り離して考えるのも、難しいでしょうしね。
コミュニケーションの難しさを感じました。
投稿: エルザ | 2016年3月 2日 (水) 15時20分
>エルザさん
削除こんにちは~
訪問&コメントありがとうございます。
うちの家族は私も含めてみんな「俺様」思考なので、コミュニケーションは難しいです。
お互い価値観が似ているので、ぶつかることは少ないですが、滅多にぶつかる事がなくて、調整に慣れていないため、大騒ぎになりがちです。
(冷静に考えれば、大したことじゃないのにねぇ…)
投稿: yuuki | 2016年3月 4日 (金) 02時51分