2016年3月19日土曜日

発達障害の感覚(私個人の場合)3
運動機能の不器用さ


 ここのところ、最高気温が10℃近くまで上がる日が増えてきて、庭の雪も完全に解けた。

(←裏庭3月17日)

 2月に一時的に雪が解けた時には少し茶色がかっていた裏庭の常緑樹も、新芽が出始めたのか緑色に変わってきた。

(←2月21日の裏庭)

 話は本題にはいるのだけれど、以前の記事に、私の苦手なもの好きなものを書いたことがあるのだが、今回の記事は、厳密には感覚とは言えないかもしれないけれど、感覚も関連している、私の(運動)機能や能力について書けたらと思う。

 私は運動神経が鈍いタイプらしい。
俗にいう「運動音痴」というやつだ。
 子どもの時から、どんなに真面目に努力しても、体育の成績は5段階評価の2、良くて3というところがせいぜいだった。

 かといって、身体の構造に問題があるわけでなく、運動能力に問題があるわけではないようだ。
 母の書いた育児記録によると、 私は生後3か月頃の検診で、筋肉の発達がよく、医者に「将来スポーツの選手になるかも…」といわれていたみたいだし、生後7カ月頃には伝い歩きができているし、9カ月頃には1人で歩けるようになっていた。

 それなのに、子どもの頃から、キャッチボールが出来なかったり、大縄跳びに入れなかったり、部屋を歩いていると家具などの端にぶつかったり、身体の機能や運動の能力自体に問題があるのでなければ、何故?という疑問が湧いてくる。

 うまく説明できないのだけれど、私の場合は大まかに2つの問題があって、一つは目の運動機能が上手く働いていないためか、動いているものが見えにくかったりする(実は見えにくいなんてもんじゃない、飛んでいるボールなんか、普通の人には見えるスピードなのに、まったく見えないこともある、けれども、いつも見えていないわけではない)。

 もうひとつは、歩いていて障害物を避けられないなど、目で捉えた情報の通りに体が動かない(目の機能と運動機能が協応していない)なのかな…と思う。

 運動神経が鈍いといわれる(目の機能と運動機能が上手く協応出来ない)場合は、目で捉えた情報を適切に処理できない場合と、情報分析は上手くいっているのだが、身体の制御が上手く行かなくて思った通りに動かない場合と、両方どちらにも問題がある場合が等ではないかと思う。

 私はどうやら身体の制御が上手く行かないタイプらしい。
 運動神経が鈍いといわれる人の中で、身体の制御が上手く行かない人は圧倒的に多くて、殆どの人がこのタイプだろうと思う。
(思った通りに体が動けば、皆がプロスポーツの選手かオリンピックの選手になれちゃう。)
 体つきなど持って生まれた身体機能や資質もあるので、コントロールが上手くなれば、全ての人がプロ並のスポーツ選手の能力を身につけられるわけではない。
 けれども、練習をしたり訓練をしたりして努力をすれば、(例えば箸が使えるようになるとか、小学校2年までには逆上がりができるようになるとか)身体が覚えて年齢になりにある程度のレベルまで、自分の身体を適切に使えるようになっていくのが普通だと思う。

 ところが、私の場合は、いくら訓練や練習をしても身体が覚えるということが起こらず、年齢なりの身体のコントロール能力を獲得することが出来ないものがある。
 未だに箸は上手く使えないし、キーボードのタイプも片手3本指入力のまま(箸は食事の度に使うものだし、長い事タイプを訓練するソフトを使って練習したにも関わらずである)、オレンジを包丁で皮むきが出来ない(力が入りすぎてオレンジをにぎり潰してしまう)、集団で合わせて踊るダンスも苦手。
 体育の授業の時などは、いつまで経っても上達しないので、体育の教師には「ふざけてる」「真面目にとりくんでいない」と思われて心証を悪くした。

 その上に、私は身体の機能を上手くコントロールできないだけでなくて、反応までの時間がかかったり、作業の時間がかかったりすることがある。

 徒競走の時に使われるホイッスルとかスタートピストルの合図にも反応が遅い。
耳で聞こえていても、体が動かない。(感覚器官と頭は動いているので、出遅れているのはわかるが、体が動かないのでどうしようもない。)
 自分には反射神経ってないんじゃないかと、子どものころは真面目に信じていた。

 プリントを揃えてステープラー(ホッチキス)で止める作業とか、手紙を折って封筒に詰める作業とか、何人かで作業していると、どんなに急いやったつもりでも、分量が同じなら仕上がるのが一番最後になってしまう。
(大体は作業の早い人が見かねて手伝ってくれる)
 時間がかかった分、丁寧に作業しているというわけでなく、作業の丁寧さは並なのに、時間だけがかかるという、所謂「グズ」とか「のろま」とか言われるタイプ。
(丁寧にやろうと思ったら、もっと時間がかかる。)

 教えられた通り(指示の通り)にやっていたら時間がかかるので、おかげで、物心がついたころから(他の人と合わせるために)、いつもショートカット(効率のいい)の方法を探すのが癖になった。

 私の場合は幸いなことに、(感覚は定型の人とズレがあるけれど)認知の歪みがほとんどなかったため、自分の問題点やそれを補う方法を自力で見つけることができるけれど、認知にも歪みがあると自力で克服するのは難しいだろうと思う。

 発達障害の療育は早いほうが効果的というのは、認知は感覚よりも遅れて発達するので、認知の歪みが起こる前に、感覚のズレや脳の機能の違いからくる不都合さを自力で補正(定型発達の感覚に合わせて調整)する習慣をつけてしまおうということなのだろうと思った。

 

 

 

 

 

4 件のコメント:

  1. yuukiさんは反応が鈍いタイプなんですね。
    ウチの長男(広汎性発達障害)は幼児の発達の段階で「交互に足を出して階段を下りる」「転ぶ時に手が先に出る」といった基本的な動作から遅れていました。でも中学で半強制的に入部したソフトテニスで団体戦県大会出場の快挙を成し遂げています。運動神経は良い方ではないので、長身と手足の長さで前衛専門でしたが、本人は「運動は苦手」というコンプレックスから脱け出せたようです。
    でも体育祭などの集団でやる種目は鳥肌が立つほど苦手らしいです。

    投稿: 梓 | 2016年3月22日 (火) 02時18分

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    1. >梓さん

      訪問&コメントありがとうございます。

      発達障害の診断を受けている梓さんのお子さんとは違って、
      私の場合は「ただの運動音痴じゃん」といわれてしまえばそれまでなんですけれどね。

      だた、子供のころから自分の運動能力に違和感があったのは確かなんですよ。
      アンバランスというか…
      神経が繋がっていない感じがするというか…

      投稿: yuuki | 2016年3月25日 (金) 00時36分

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  2. yuukiさ〜ん!お久しぶりです。
    今頃コメントしてゴメンなさい(^^;;

    ウチの子も幼児期ジャンプがぎこちなくて、不思議に思いながら見守っていましたよ〜
    膝の屈伸を上手く使えないというか…自然にできない感じで、頭で考えてやってるというかf^_^;)
    頭と身体が連動してない気がしました。
    小さい頃はスイミングをやっていて水に抵抗のない子に育ちましたが、クロールの息継ぎがイマイチモノにできないまま辞めてしまいました。
    小6の今はジャンプは大丈夫になりましたが球技はどうも苦手な感じがしています。

    でも去年からボクササイズをやっていますが、なんだか上手いんですよ…親の私が言うのもなんですがσ(^_^;)
    フットワークと手足を結構上手く使わないとサマにならないスポーツのはずなんですが、とてもよく動いてます。
    それからダンスはなぜか得意です。
    3回観れば一曲完全マスターするようです( ̄O ̄;)ナゼに…?
    なんだか、スポーツでも全般苦手なわけじゃなくてできる種目もあるんだな〜と最近思っています(^-^)/

    投稿: モッチーヌ。 | 2016年5月25日 (水) 14時26分

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    1. >モッチーヌさん

      こんにちは〜
      訪問&コメントありがとうございます〜
      コメントはいつでも歓迎なので、気になさらないでください。

      モッチーヌさんの息子さんは、自分に合った運動を見つけられたのは、良かったと思います。
      発達障害の方全部に運動機能の問題があるのではないと思います。
      発達障害を持っているのではないかと言われている人にも、プロのスポーツマンの方もいるし、スポーツ選手の人もいます。
      学習障害で、数学だけが苦手とか、偏りがあるように、私も運動機能で偏りがあるだけなんですよね。
      学校を卒業したら、日常生活に支障が出ることはほとんどないので、最近はあまり気にしていないですけれど…

      投稿: yuuki | 2016年5月27日 (金) 00時15分

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