2015年4月13日月曜日

発達障害の感覚(私個人の場合)


 1つ前の誤信念課題についての記事を書く時に、過去に書いた誤信念課題の記事を遡って読んでいたら、コメントのお返事に「いつか、自分の知覚と感覚の違いについて記事にしますね~」と書いてあったのに、すっかり忘れていたことを発見。

Σ(|||▽||| )ガーン

 該当の記事をUPしてから、1年以上も経っている…
今回は忘れないうちに、すぐに記事にすることにしました。

 タイトルは「発達障害の感覚」なのだけれど、私個人の(しかも、疑いがあるだけで正式な診断は受けていない)体験なので、1つのサンプル程度と考えてもらうと助かります。

 私は子どもの頃(今も少しそうだけれど)、激しい好き嫌いと言うか、どうしても我慢できない感覚がいくつもありました。

 その中で最も顕著だったのは触覚(皮膚の感覚)です。

 まず、衣服に使われている素材で、ウールは全滅でした。
 毛糸のセーターが着られないと言うだけのものではなくて、ウール混紡の布も全てダメ。
 特に肌に直に当たるものはウール素材だけでなく、綿素材でもダメな事がありました。
 それらの素材はかなり強い刺激で、(精神的なものもあったとは思うのですが)長時間着ていると皮膚が真っ赤に腫れ上がったり、 蕁麻疹のようなものが出たので、親も無理して着せることはなかったです。

 同じ衣服に関する感覚のトラブルで、なかなか理解してもらえなかったのが密着感のあるものでした。
 ジャージや水着やタイツなどのニット素材で着ていて圧迫感のあるもので、着ていると息苦しく感じました。
 ウール製品と同じように肌に直接触れるものが最も苦手で、冬用肌着が手を通すこともできず、冬でも夏用の袖なしの化繊のスリップを着ていました。
 同じような感覚で重ね着も苦手でした。
重ね着をすることで肌に圧迫感を感じるためで、ズボンを履くと腰の周りに下着+シャツが押し付けられたような感じになり、スカートで済む時は出来るだけスカート(出来たらワンピース)で過ごすのが好きでした。
 こちらの方は、蕁麻疹がでることはなかったので、親に何度説明しても(幼児期だったので的確に説明できるわけもなく)わかってもらえませんでした。

 衣類の他の触覚では、手のひらが乾燥するのが苦手で、乾燥する冬場は頻繁に手を洗ってきちんと拭かなかったので酷い手荒れになっても手洗いがやめられない。
 にも関わらず、ハンドクリームなどの油分を含む物の感触が苦手(+油分独特の臭いが苦手)で、手入れが出来ない状態でした。

 他にもパウダー状(ある一定の粒子の大きさで、それよりも大きいものは平気)のものに触るのが苦手で、(たとえ塊になっていても)チョークに触るのが鳥肌が立つくらい嫌でした。

 上でも少し触れたように、嗅覚も過敏で、食用以外の油分(正確に言うと鉱物油?)を含んだものの匂いが苦手でした。
 石鹸とか、ハンドクリームとか、乳液とか、リップクリーム、大人のつけているお化粧の匂い、香料が添加されているので匂いは様々ですが、ベースになっている独特の油分の共通の臭いが嫌いで(でも、他の人にいくら説明してもわかってもらえない)、油粘土を使う工作の時間は極力触らないようにしていたし、教室中がその臭いが充満するのが耐えられませんでした。

 嗅覚については、他にも他の人に説明しても理解してもらえなかったものはあるのですが、挙げていくと長くなるのでこの辺で…

 ウールが着られないなどの触覚の過敏さがある一方で、ある一定の年齢に達するまで痛覚をあまり感じない鈍感さもありました。
 極度に緊張していると痛みを感じないことがある感じで、誰かに叩かれたり殴られたりしても、怪我をしても今感じるほどに痛みを感じませんでした。

 小さい頃から体のバランス感覚と言うのか運動神経と言うのか、その辺の感覚の鈍感さ(ぎこちなさ)がありました。
 一言で言ってしまえば、「運動神経が鈍い」と、いう事なのでしょう、お蔭でよく転んだり怪我も多かったのですが、痛覚が鈍かったため痛みをあまり感じない。
 痛みを感じる力が鈍いため、普通ならそうなる前に痛みで気が付いて止めたり避けたりできそうな状況でブレーキがかからずに、脱臼や骨折も繰り返しています。

 感覚の過敏さも鈍さも、他の人に話しても理解してもらえない共通点があって、親には「どうしてそうなのか?」と、不思議がられました。
 お蔭で自分は変(特殊)なんだと、早くから気が付くことができて結果的に良かったのかも…

 今回は主に感覚の違いについて書きました。他にも視覚や記憶や情報の整理の仕方など、ちょっと普通の人と違うらしい…という経験はしてきたのですが、長くなるので機会があれば何回かに分けて記事にしていければと思います。
 

 

 

10 件のコメント:

  1. こんにちは~

    なるほど~感覚過敏といっても、人それぞれなんですね・・・
    ただウールがチクチクするとか、そういう問題とも違うんでしょうね。。。

    ウチの子は音ですね~
    運動会のピストルの音や花火の音、アトラクションの大音響など・・・
    突然の音がダメみたいです。
    本によると、健常発達の人がガラスを爪で引っかいたときに感じる不快音と同じように聞こえるらしいです。
    でも、小さいうちにこの感覚過敏があったおかげで発達障がいに気づくきっかけになりました。
    食感にもかなりモンダイがあるようで・・・
    食べられないものもたくさんあります

    こういう感覚過敏は大人になるにつれて薄れていきますか?

    投稿: モッチーヌ。 | 2015年4月13日 (月) 09時00分

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    1. >モッチーヌさん
       訪問&コメントどうもです~
       私の場合は年と共に、感覚の過敏さは減って、鈍感だった部分は敏感寄りに動いてきています。
       今は、殆ど普通の感覚に近づいているのではないかと思います。
      (思考のパターンは未だにちょっと独特なままみたいです。)

      投稿: yuuki | 2015年4月16日 (木) 04時13分

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  2. アールグレイ2024年10月23日 13:42

    うちの子供たちも感覚過敏というか、情報の受け取り方が特徴的だな・と思いますね。
    音の大きさ、味覚の違い・・・etc.
    同じ食材でも、味付けで食べられたりムリだったり。
    それを、子育ての経験で自分は子供の特徴であると捕らえているのですが、最近(?)一緒に暮らし始めた義姉には、本人のわがままを親が容認しているように見えるようなのです。
    これについての誤解は、解くのがめんどくさくなったので放置しています。(それくらいブツブツ言われる)その代わり、子供に対して義姉に嫌悪感を抱かないように徹しています。
     
    アスペの友人や、子供たちをみていると、いかに「それくらい」「あたりまえでしょ」が、当てにならないか、相手にムリをさせ傷つけるかを思い知らされました。

    「みんなちがってみんないい」・・・金子みすずさんを実践するのは、意外と難しいですね

    投稿: アールグレイ | 2015年4月13日 (月) 21時54分

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    1. >アールグレイさん
       訪問&コメントありがとう~
       味覚の過敏さはうちの息子にもありましたし、私にも少し(私の場合、味覚というか、舌触りと匂いでした)ありました。
       息子は味覚のせいか偏食が激しく、給食で自分の嫌いなものが出ているのを見るだけでパニックになっていました。
       息子にしてみれば、食べられないと何度も意思表示しているのに、しつっこく勧めてくる理解のない大人にブチ切れた状態だったのだと思います。
       以前「大人はいいよね、だって…」の記事にも書いたのですが、無理に食べさせようとしなかったことが良かったのか、今は好き嫌いなくほとんどのものを食べられるようになりました。
       知覚過敏は躾で直るものではないけれど、成長と共に薄れていくこともあるので、周りの大人がが理解してくれるようになるといいのですが…

      投稿: yuuki | 2015年4月16日 (木) 04時13分

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  3. こんにちは。
    とても興味深く読ませていただきました。
    私も薬の副作用による人生初の味覚障害に苦しんでいますが、
    なかなか人には解ってもらえず、不思議がられています
    味覚障害といっても個人差があるでしょうが、私は味が変?というだけでなく
    常に口の中が軽い火傷状態のようなヒリヒリ感というか
    なんとも言えない違和感があるのです。
    全く別物とはいえ、なんだか私のことも吐露して
    みたくなりました。

    投稿: ターコイズ | 2015年4月15日 (水) 16時01分

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    1. >ターコイズさん
       訪問&コメントありがとうございます。
       投薬の副作用で味覚障害が出るのは辛い事ですね。
       以前は美味しく食べられたものが、食べられなくなるなんて、悲しいです。
       投薬を止めるわけにはいかないし、体調が回復されて、お薬の必要がなくなるといいですね。

      >ターコイズさん
       訪問&コメントありがとうございます。
       投薬の副作用で味覚障害が出るのは辛い事ですね。
       以前は美味しく食べられたものが、食べられなくなるなんて、悲しいです。
       投薬を止めるわけにはいかないし、体調が回復されて、お薬の必要がなくなるといいですね。

      投稿: yuuki | 2015年4月16日 (木) 04時13分

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  4. 私も息子2人もADHD複合型アスペルガーで3人暮らし。
    それぞれに苦手な感覚が違うので、我が家は物凄くゆる~い空間です。「どうしても~はイヤ!」と言う時に避難出来る場所を3人それぞれに作りました。次男だけは逃避行動が睡魔になるらしく、猫のように結構邪魔な場所で「充電」してます(笑)。私も長男も、余程危険な場所じゃない限り「今日はコンナ所か…」と思いつつ、回復するまで放置してます。
    因みに私は聴覚が鋭くて、調子が悪いと時計が秒を刻む音すら泣くほど苦痛でイヤ-マフ+耳栓が手放せません。

    投稿: 梓 | 2015年4月15日 (水) 18時26分

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    1. >梓さん
       訪問&コメントどうもありがとう。
       梓さんは聴覚過敏なのですね。
      質問があるのですが、梓さんの場合は耳栓していれば大丈夫ですか?
       私は耳栓をすると、自分の体内音(貝殻を耳に当てると潮騒の音がするというのの、耳障りなバージョン)が聞こえるので、イヤホンとか耳栓って苦手なんですよ。

      投稿: yuuki | 2015年4月16日 (木) 04時13分

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    2. >yuukiさん
      ご質問の耳栓の件。イヤ-マフ+耳栓をすると体内音は よりハッキリ聴こえます。特に血流音はTVの砂嵐みたいだし、耳栓の触感も実は苦手です。
      それでも外部からの音よりは不快ではないので愛用してます。
      子どもの騒いでいる声などは言葉1つ1つが音の強弱に関係なく洪水のように聴こえます。小中学校在学中は音の洪水が苦痛で授業に集中出来なくて、常時イライラしていました。

      投稿: 梓 | 2015年4月16日 (木) 16時28分

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    3. >梓さん

      お返事ありがとうございます。

      やっぱり、体内音聞こえるんですね。
      BOSEとかが出しているノイズ・キャンセリングのヘッドホーンとかはどうなんでしょう?
      それでも、体内音は消えないか…

      何とかならないかなぁ…体内音。

      投稿: yuuki | 2015年4月19日 (日) 09時34分

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