2011年3月20日日曜日

発達障害者が外国人として暮らすメリット


 発達障害の怪獣を連れて留学を決意した時は、ポジティブな忠告よりも、
「日本語を習得するのも苦労している子供に、更に外国語なんてストレスが大きすぎる。」
「日本にいても、そのうち※IEPは導入されるし、学べる」
などの、ネガティブな忠告をされることが圧倒的に多かったです。

 ※IEP:Individual Education Program。日本語では「個別教育計画」なのかな?障害のある生徒、一人一人に対応した教育計画。
 
 ネガティブな忠告にもかかわらず留学に踏み切ったのは、私がIEPを学びたい気持ちが強かったこともあるけれど、親の勘でなんとなく「日本よりもアメリカのほうが怪獣にとっては生活しやすいのではないか」と思ったからです。

 アメリカで暮らしていて、メリットだと思う点は、

①日本の様に画一化(みんな判で押したように一緒の行動や価値観を持つこと)にこだわらなくて、個性を認める雰囲気があること

②日本では「変人」と決め付けられてしまう行動や発言も、「外国人だから、言葉がうまく話せないのかも」「文化が違うせいかも」と、善意で解釈してくれて、忍耐強く話を聞いてくれたり、正しい対応の仕方を教えてくれたりすること

の、二つです。

 特に、②の外国人として扱ってもらえることによって、怪獣は日本でいた時はクラスで(集団の流れに上手く乗っていけないために)孤立していて厄介者扱いだったのに、アメリカの学校ではクラスの一員として認められて、沢山の(アメリカの)ソーシャルスキルを学んだと思います。

 たまたま怪獣の場合は外国で暮らすことが良い方に転んだだけかもしれないので、海外で外国人として暮らすことが全ての発達障害者のメリットになるとは言い切れないです。
でも、画一化の進んだ日本の社会は、個性的な人間には住みにくい(生き難い)社会だと言うことは確かだと思います。

4 件のコメント:

  1. オニイチャンはアスペルガー症候群だけど IQが飛び抜けていいし苦手もないので、普通学級にいる。
    でも集中力をコントロールする薬で何とかやっている状態。
    思春期と第二次反抗期に本人が戸惑っているけど 誰にも心を開かないから辛い毎日。
    精神は幼いところがあって甘えたいけどどうしていいか解らないらしい。
    オニイチャンが心を開ける第三者(臨床心理士)と長いスパンでカウンセリングが出来れば…と思う。
    日本の特別支援は付け焼き刃みたいなところがあって 専門家不在で チョット研修受けた教師に任されてる。子供達の心のケアまで全く行き届いてません。

    投稿: 2011年3月20日 (日) 23時50分

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    1. >梓さん

      日本のIEPは始まったばかりだから、圧倒的に人材不足なので仕方がないと思います。

      アメリカでも自治体によってサービスがかなり違います。
      以前住んでいた自治体は、IEPは法律で決められた基準を満たしている程度のサービスでしたが、今住んでいるところは、ミドルスクール(中学校)から大学進学の対策をするなど、教育熱心な自治体で、IEPのカリキュラムもしっかりしています。
      投稿: yuuki | 2011年3月22日 (火) 02時03分

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  2. 鶴岡八幡宮2024年5月23日 12:22

    本当に、怪獣くんにとってはアメリカの生活がより自分らしく生きていける場所、という事ですよね。本当に、素晴らしいです。そして心から、ご家族を尊敬していますよ!

    もう少しyuukiさんご家族と近くにいられたら、語り合いたいことが山ほどありますよ。

    そういえば、東北沖の大震災の後、うちの実家に電話をかけて下さったと聞きました。ご心配、本当にありがとうございます。私も実家からは離れたところにいるので出来る事が限られていますが、時々は電話して、たわいもない話をしています。

    投稿: 2011年3月21日 (月) 21時38分

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    1. >鶴岡八幡宮さん

      鶴岡八幡宮さんの所は地震の被害&影響はどうですか?
      鶴岡八幡宮さんの実家の方は大きな被害はなかったと電話で聞いて、安心しています。

      >もう少しyuukiさんご家族と近くにいられたら、語り合いたいことが山ほどありますよ。

      メールでスカイプのハンドルを遣り取りできれば、話は出来るのですけれどね…
      問題は時差で、話のできる時間を合わせるのが大変かも…

      投稿: 2011年3月22日 (火) 02時13分

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