2012年1月21日土曜日

パスポート郵送事件


 発達障害の気のある私は、小さい頃から「自分の感覚と自分以外の大多数の人の感覚はかなり違う」という場面に何度も出くわしてきました。 

ブログネタ: “自分の常識”が世間では違ったこと、ある?参加数

 小さい頃母に「よく考えなさい」「あたりまえ(常識)でしょ」と、よく言われたものです。
 おかげで、新しい場所に行ったり新しい事をする時には、周りの様子を観察して状況を確認する癖がついたため、常識だったりその地域限定のルールーだったりを理解しやすくなって驚くことはあまりなかったです。

 また、子どもの時から遠距離の引越しを繰り返して、1つの地域に長い期間住むこともなかったので、「所変われば、常識も変わる」と言う事がすんなり理解できました。

 ところが、は小さい時から成人するまで同じ地域に住んでいて、それ以外の場所を知らないためか、その地域(なのか、の家のみのルールーなのか)独特の常識の感覚を持っていて、それが世界中で通用すると考えているかのように振舞うことがあります。

 がアメリカに転勤になって最初の税の申告※1の時、子どもたちの扶養を申請するため写真入の身分証明書をIRS(アメリカ合衆国内国歳入庁)に提示する必要がありました。
 IRSに子どもたちのパスポートのコピーを送ったのですが、「オリジナルじゃなくては駄目」と、返事か来て「下記の住所に○月○日までに郵送してください」と郵送先が書かれた手紙が届いたらしい。

 当時は子どもたちの学校の都合でとは別の州に住んでいたので、電話が来て「今から言う住所に子どもたちのパスポートを送って」と、言われました。
 私の常識ではパスポートの郵送なんて考えられない。ましてや、郵便物が紛失することが多いアメリカ※2で、そんな危険な事はできない。
 第一本人確認のための写真入身分証明なんだから、本人なしで身分証明だけ郵送というのもかなり胡散臭い。しかも送り先の住所はの住んでいる州でもなければ、私の住んでいる州でもない。

 私が、
「パスポートの郵送は(↑上の理由で)できない」
と説明すると、
「政府からの手紙だよ、送るのが常識じゃない?」
と、言う。
の常識、怖すぎ…ヾ(・・;)オイオイ)
 から電話がかかってきた時に、たまたまスカイプで私の母と話していて、私達の遣り取りを聞いていた母が
「パスポートの郵送?とんでもない。海外でパスポートは体の一部と同じ。体の一部を切り離して郵送する人はいない。非常識だ。」
と、話に割って入ってきてパスポート郵送はしないことになった。

 その後もビザの手続きなどで政府からの手紙は来たけれど、どれもコピーの提出か、オリジナルを見せなくてはならない場合は本人が窓口で提示するかで、郵送しろと指示されたことはない。
「あの手紙はいったいなんだったんだろう?」

 

最後に…

 

最近休学中で書くことがなくて、(家の改装のことも含めて)をネタにすることが多いので、私がブログを書いていると、
「また、オレの失敗を世間に晒してる~」
と、すねるので、の名誉のために付け加えておくけれど、夫は普段は常識的な行動をするタイプです
決していつも無謀で非常識なわけではないのですが、時々「アレッ?」と思うような所で常識からかけ離れた行動をすることがあって、本人に自覚ないところがこわいです。
それがたいしたことでなければ笑って済ませるのですが、致命的な事だったりするとハラハラします。
重ねて付け加えておくけれど、今回の事件のような致命的なケースはネタにするくらい極めて稀です。多分…

※1:税の申告
アメリカでは基本的に税の申告は個人の義務で、年明けの1月から4月の間に前年度の税の報告をしなくてはならない。期限までに申告するか申告を延期してもらう手続きをしないとペナルティーがあるし、申告しなければ控除が受けられない。

※2:郵便物の紛失
日本で郵便物が配達されないとニュースになるけれど、アメリカでは郵便物紛失は日常茶飯事でニュースにもならない。
私も日本の家族に送った荷物が届かなかったことがある。

7 件のコメント:

  1. とても魅力的な記事でした!!
    また遊びに来ます!!
    ありがとうございます。。

    投稿: 2012年1月21日 (土) 11時06分

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    1. >職務履歴書の書き方さん

      訪問&コメントありがとうございました。

      投稿: 2012年1月23日 (月) 13時19分

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  2. アメリカ在住です2024年6月18日 0:17

    アメリカでアメリカ人がパスポートを申請すると郵送されてきます。なのでアメリカではパスポートの郵送は普通です。私も初めて聞いた時は驚きました。
    後はカナダでの話しですが、永住権等の申請時にカナダ政府にパスポートを郵送する事があるらしいです。
    まさに「所変われば、常識も変わる」ですね♪

    投稿: 2012年2月13日 (月) 11時11分

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    1. >アメリカ在住ですさん
       
      政府の機関からパスポートや運転免許やソーシャルセキュリティーカードなどが個人に郵便で送られてくるのは知っています。
      逆の個人から政府の機関にもパスポートなどを送ることも普通なのですか?
      もし、個人から送ることがあるなら、郵便のシステム自体を何とかしてもらわないと怖くて郵送できないです。
       
      実は、娘が運転免許の更新の申請を終えて、窓口で、
      「新しい免許は1週間くらいで郵送されるから」
      と、いわれたのに、1ヶ月以上経っても届かないので、現在問い合わせ中ですがまだ見つかっていません。
       
      カナダでは個人から政府の機関にパスポートを郵送することもあるのですね。
      参考になりました。
       
      投稿: 2012年2月14日 (火) 03時19分

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  3. とおりすがり2024年6月18日 0:19

    アメリカ在住です.いろいろな情報をありがとうございます.大変参考になります.

    結局,パスポートを郵送しなかったとのことですがその後どうなったのでしょうか?自分だったら泣く子も黙るIRSに送れと言われたら送ってしまう(もちろんトラッキング出来るようにしますが)ような気がします.

    投稿: 2013年6月13日 (木) 04時16分

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    1. とおりすがりさん

      訪問&コメントありがとうございます。

      IRSにはタックスレポートの延長を申請して、夏休みに子供たちとパスポートを持って、IRSのオフィスに出頭して手続きを済ませました。

      IRSの職員によると、
      「IRSがパスポートを郵送するように請求することはないので、パスポートは郵送してはいけない。」
      そうです。

      投稿: 2013年6月14日 (金) 00時14分

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    2. とおりすがり2024年6月18日 0:21

      お返事ありがとうございます.

      なるほどオフィスへ直接行く手がありましたね.参考になります.公的機関とはいえ,人によっていうこと,やることが違うのがアメリカらしいですが,やはり自分の常識を信じて行動するべきであるということですね.

      投稿: 2013年6月15日 (土) 02時55分

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