この記事を書いている時点で、大統領就任式まであと5日。
トランプ大統領が敗北宣言を出さないため、結果確定に揉めに揉めている大統領選2020。
1月6日の上下両院合同合同会議中に、トランプ支持者が国会議事堂に侵入して、死者5人を出す騒ぎになった。
騒ぎを受けて、トランプ大統領の弾劾やトランプ大統領のツイッターアカウントが永久凍結される事態に発展している。
私も私の家族も在米だけれどアメリカ市民ではないため、選挙権はないのでこれまで選挙の結果にあまり関心はなかったのだけれど、今回の大統領選でここまで揉めると、やはり多少は気になってくる。
この間、他州に住む娘が電話で
「トランプのツイッターアカウント永久凍結はおかしい!言論の自由の終了だ!」
と、言っていた。
私もそう思った。
なぜなら、ツイッター以外のPARLERというSNSはアップルにもグーグルにもダウンロード停止されてしまって、ツイッターやフェイスブックが事実上独占状態で、ツイッターやフェイスブックから締め出されるとSNSが出来ない状態になるから。
(スマホではPARLERはダウンロードできないが、PCではできると言われていたけれど、マイクロソフトエッジからはダウンロードできなくなっている)
トランプ大統領のツイートが支持者を煽るきっかけになったから、と、言うのがアカウント永久凍結の理由らしいが、そもそもツイッターやフェイスブックは意図的に投稿されたものを削除したり編集したりすることをしないかわりに、書かれた内容に関して責任を回避できるという仕組みになっているはず。
意図的にトランプのアカウントを締めだしたと言う事は、ルール違反になる。
マスコミもネットもSNSもトランプに不利になる発言やニュースは報道するけれど、トランプ擁護の発言やニュースは一切見ないし、SNSでは削除されたりもしている。
(実際に、バイデン氏の息子が某国からお金を受け取っていたこと、そのお金の一部がバイデン氏自身に流れていたのではないかと言う疑惑をツイートした時に削除やアカウント停止が起こっていたらしい)
トランプの主張は「今回の選挙で不正があった。証拠はある。言いたいことは言わせろ。」と、言う事。
私も娘も11月3日の選挙直後にその主張を聞いた時、「潔くないなぁ…でも、不正があると思うなら徹底的に調べさせて、何も出てこなければ気が済んで諦めるのでは…」と、思っていた。
トランプが不正の証拠と主張するものを提示しようとしても、悉く潰される。
任期が2週間を切った大統領を弾劾する。(放っておけばホワイトハウスを去っていくのに、わざわざ弾劾?)
それらの様子をみていると、「なぜここまで執拗にトランプの口封じをしようとしているのか?」「何か調べられたらマズイことでもあるのか?」と、言う疑念が湧いてくる。
トランプの口封じだけではない。
トランプを支持する共和党議員への政治献金を取りやめる企業が出てきたり、1月6日のトランプ支持のデモに参加したことが分かった人が企業から解雇されたりもしている。
民主党は主に、
「人権、平等、民主主義を守る。トランプとその支持者がアメリカの分断を引き起こしている」
と、主張している。
けれども、トランプがツイッターのアカウントを凍結されても知らぬふり。
(あれれ…?人権はどこへ行った?)
言葉では民主党の主張は尤もだけれど、トランプとその支持者が不当に扱われていても声を上げないどころか、「悪いことをしたのだから制裁されて当然」と更にトランプ支持者の排除を煽るような正義にかこつけた行動が見受けられる。
その『悪いこと』の基準が何なのか?
アメリカの社会(の建前)では、自分と意見の違う人(たとえそれがトンデモ理論であって)も公平に扱うのが価値のあることだと考えられていたはずなのに…
近頃起こっているトランプ支持者(自分と意見が違う人)の排除は分断じゃないのか?
民主党の言っていることと、やっていることの整合性が取れていないように感じる。
民主党の支持者は、都市部に住み、高学歴で、高収入、言語能力に長けている層が多い。
言語能力に優れているから、情報を収集したり分析したりして、言葉に注目して支持政党を決めるのだろうと思う。
(私の知り合いのある人は、ネットやSNSを徹底的に調べて「民主党に投票することに決めた」と、言っていた。)
片や、トランプ支持者は田舎に住み、学歴も低く、本もあまり読まない、言語能力は低い人たちだと言われている。
美辞麗句や情報の分析結果が判断の基準になることは、ほぼないだろうと思う。
トランプ大統領は暴言や失言やおバカな発言が多い。
発言だけに注目したとしたら、お世辞にも『大統領に相応しい』とは言い難い。
トランプ支持者は、理屈ではない、トランプがこの4年間何をしてきたか、その行動に注目して、トランプの支持者でいることを決めたのだろうと思う。
ジェイ・カーター著の『どこにでもいる「イヤな奴」との付き合い方』に、
あなたを貶めて自尊心を破壊し、コントロールしようとする人に対しての対処のポイントを4つ挙げていて、その中の一つに、
”(その人)が何を言っているかではなくて、何をしているかに注目する。”
と、言うものがある。
※(その人)は原文ではInvalidator
とかくトランプ支持者は(自分たちを)賢い(と思っている)人たちに馬鹿にされがちだけれど、侮るなかれ、インテリや意識高い系と呼ばれる人(もしくは自称する人)たちとは違ったタイプの賢さなのかもしれないと、最近思うようになった。